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日本

命を静かに守る命を静かに守る 災害時における
知られざるソーシャルワークとは?

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毎年、日本では大きな災害が起こっています。毎年、日本では大きな災害が起こっています。

近年、特に地震や水害が毎年のように起こり、
多くの人命や財産が失われています。
大規模な自然災害による被害は、
復旧にも長い年月と
多大な労力が必要となります。

  • 2011.03
    東北地方太平洋沖地震
    (東日本大震災)
    M9.0の国内観測史上最大の地震では、大津波が起こり多大な被害を与えた。福島第一原子力発電所事故も発生した。
  • 2014.08
    広島市の土砂災害
    広島市北部の複数箇所にて大規模な土砂災害が発生。土石流などで死者74人・家屋の全半壊255軒と被害が拡大した。
  • 2016.04
    熊本地震
    震度7の地震が同一地域で連続して発生し、死者55人、負傷者1814人の被害が生じた。全壊約8300棟、住家被害計も16万棟となった。
  • 2017.07
    九州北部豪雨
    福岡県と大分県で観測記録を更新する集中豪雨が発生し、死者37人、行方不明者4人。多くの家屋の全半壊や床上浸水など、甚大な被害が生じた。
  • 2018.09
    北海道胆振東部地震
    M6.7の地震が発生し、厚真町で震度7を観測。42人が犠牲となり、苫東厚真火力発電所の緊急停止から発生したブラックアウトにより全道295万戸が停電となった。
  • 2019.10
    令和元年東日本台風
    静岡県や関東地方、甲信越地方、東北地方などで記録的な大雨となり、甚大な被害をもたらし、40年ぶりに死者100人を超えた台風となった。
  • 2020.07
    熊本豪雨
    熊本県を中心に九州や中部地方など日本各地で発生した集中豪雨。熊本県内では67人が犠牲となり、住宅の被害は7800戸に上った。
  • 2021.07
    伊豆山土砂災害
    静岡県熱海市伊豆山地区の逢初川で発生した大規模な土砂災害。27人が亡くなり、1人が行方不明、最大で約580人が避難し、建物136棟が被害を受けた。
  • 2022.03
    福島県沖地震
    M7.4の地震が発生し、最大震度6強を観測。3人が死亡・247人が負傷し、5万棟近くの住家が被害を受けた。

被災時も、その後も。「命を静かに守る」ソーシャルワーカー 被災時も、その後も。「命を静かに守る」ソーシャルワーカー

その仕事は、災害が発生する前から始まっています。
障がい者や高齢者、傷病者など、一人ひとりの避難計画作成を含め、地域の防災・減災に、計画の段階から参加します。人々の生命や財産を守ることに加え、災害が起きた後に、被災者が抱える問題を発見し、生活を再建し、支えることに全力を尽くすこと。それもソーシャルワーカーの役割です。医師や看護師、自衛隊、消防団の活躍に比べると、まだ広くは知られていませんが、なくてはならない存在です。

ソーシャルワーカー災害時の6つの役割
  • 01命を守る

    災害が発生する前には、自ら避難することが難しい障がい者や高齢者などの、一人ひとりの避難計画の作成にかかわります。災害が起きた時には、自ら体を張って利用者の安全を確保したり、リスクを承知で避難誘導や安否確認のために地域に向かうこともあります。福祉は、災害発生時よりも、その後の生活支援などの役割に目が向きがちですが、災害発生前から人々の命を守ることに最善を尽くします。

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  • 02情報を集め、活かす

    日頃の人とのつながりに加え、インターネットやブログ、ツイッターなどを有効に活用し、情報を集め、必要な人に的確に提供することも重要な役割です。交通網が遮断されたり通信機器が使えなくなった時には、地域を訪れたり、戸別訪問により、必要な人に必要な情報を届けたり、安否確認と同時にニーズを把握するなど、地域全体の状況を把握することも役割の一つです。

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  • 03必要な環境を整える

    被災により入所施設を失った利用者には、避難所以外の場所への避難をできるだけ避けるために、代替施設と移送手段の確保や移動を行います。デイサービスが再開できなければ、代わりの居場所づくりをしたり、在宅介護器具の代用品を考えるなど、失われてしまった生活支援の基盤を他のものに代える工夫を行います。

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  • 04多職種と連携する

    例えば、避難所では、様々な専門職種がそれぞれにニーズ調査に訪れ、そのつど同じような答えをするなど、避難者の負担になるケースがあります。また、復旧や生活の再建時には、制度からこぼれ落ちる被災者もいて、被災者個人や一専門職者では、問題発見や課題解消に対応できないケースもあります。そこで各専門職者が1つのチームとして活動することで、避難者の負担を減らし、横断的な支援が的確に行えるように、保健師や看護師、弁護士や建築士など、多職種との連携やコーディネートをすることが求められます。

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  • 05制度や法律の限界を
    乗り越える

    災害時には、すでにある制度や法律だけでは対応が困難な被災者もあらわれ、支援の限界の壁が立ちはだかります。真に利用者の尊厳や命を守るという理念のもと、自ら責任を負いながら、他の領域の専門職者とともに行政サービスや法律の限界にチャレンジしていく力強い役割を担います。

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  • 06人とのつながりを
    回復させる

    例えば、転入してきた被災者(避難者)と、以前から住み続けている住民のあつれきが生じることがあり、地域の外に避難していた被災者が自宅に戻った際、うまく地域で過ごせないケースもあります。それら両者間の溝を埋めていく活動や、あるいは、復興住宅などでの新たなコミュニティづくりの支援によって、避難していた人々や被災者の疎外や孤立感の解消につなげます。

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今後、起こりうる災害に備えるために。

重要なのは、日頃のソーシャルワーク活動とネットワーク。

災害時に期待されるソーシャルワーカーの支援があります。しかし、それらは急にできるわけではありません。

平常時のソーシャルワークの取り組みが基盤となり、普段の連携やつながりなど、どんなネットワークを築いているのかが重要になります。

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